これを読めば多肉植物につく害虫と症例がすぐわかる!!その対策も紹介

2023-07-28

お気に入りの多肉植物が、なんだか最近元気がないかも?と思った経験はありませんか?それ、もしかしたら害虫が原因かもしれません。

植物に虫はつきものですが、気が付かずに放置しておくと、苗は枯れてしまいます。早めの対策で守ってあげることができるので、弱ってる?と感じたときはじっくり害虫がいないか観察しましょう。

今回「多肉植物の症例から見る害虫の種類」についてまとめてみました。多肉植物に現れるサインから、虫の種類を見分ける参考にしていただけたらと思います。

また、すぐに実行できるような「薬に頼りすぎないおすすめの虫対策」もまとめてみました。


多肉植物の症例から見る害虫の種類

多肉植物のつく害虫はとても小さかったり、葉の裏や中心部の見えないところに隠れていたりして、非常に見つにけにくいものです。

気づかないうちに虫の被害にあってしまうことがあるので、定期的なパトロールをして葉や株の変化を早めに見つけてあげることが重要になってきます。

私は多肉植物を育て始めたころ、カイガラムシの存在に気が付くのが遅くて枯らしてしまったことがあります。

今回は、虫の被害にあったときに多肉植物がどうなるのか、症例のサインをまとめてみました。

一つの害虫に一つのサイン、というわけではなく、同じ虫でもいくつかのサインがあることもあります。その場合、詳しい解説は代表的な症例のところに書いています。

【黒い点々】

・カイガラムシのフン
・ハダニ
・ヨトウムシ、アオムシのフン
・アブラムシ
 

黒い点がカイガラムシや他の虫のフンだった場合は、葉自体に着色しているわけではないので、爪楊枝などでつつくと落ちます。

カイガラムシのフンの場合には、近くにカイガラムシが潜んでいる可能性が高いので、白いゴマぐらいの大きさの虫がいないか探してみてください。

他に、ヨトウムシやアオムシなどのフンの可能性もあります。ヨトウムシやアオムシは、葉をたくさん食べてしまうので、葉の被害でも存在に気づくはずです。

針で刺した跡のように、葉自体が黒っぽく変色してしまっている場合は、ハダニの被害が考えられます。ハダニはその名の通り、葉につくダニです。約0.5mmのごく小さな赤色の虫で、被害にあう前に気づくことはなかなかできません。黒い点や後述する白い点々を見てから、ハダニの存在に気がつくことが多いでしょう。

アブラムシは、見れば一目瞭然でわかります。よく草花や野菜につく緑色のアブラムシと同じ姿で黒色をしているものがいたら、それもアブラムシです。

【白い点々】

・カイガラムシの幼虫
・ハダニ

カイガラムシの幼虫は、前述した通り、黒いフンと一緒に見つかることが多いですが、場合によっては白い点々だけが見られることもあるでしょう。

白い点々をよく見て、ダンゴムシをとても小さくしたような虫だったときは、間違いなくカイガラムシの幼虫です。私は初めてカイガラムシを見たとき、ただの白い模様かと思いスルーしてしまってました。

よく見ると虫の姿をしていて、つつくと動く。ぞわぞわっとした覚えがあります。

一匹いたら、他にもたくさんいることが多いです。手作業で退治するときには、葉の裏や新芽の中も、指でめくって確認してください。

ハダニがついてしまった場合、症例は少ないのですが、白い点が現れてくることがあります。白い点々が、様子を見ているうちに黒い点々になってくるようであれば、典型的なハダニ被害の症例です。

白い点々のままの場合には、虫ではなく「うどんこ病」といった病気の可能性もあります。

【葉の色が茶色っぽくなる】

・アザミウマ

外に出しておいた多肉植物の葉が茶色っぽくなっていたら「葉焼け」かな、と思いますよね。多肉植物は、急激な環境の変化に弱く、実際すぐに「葉焼け」をしてしまうものです。

でも、葉の一部がカサカサとカサブタのようになっていたり、ケロイドのように盛り上がっていたら、アザミウマという虫のせいかもしれません。

アザミウマは、洋名の「スリップス」という名で呼ばれることもあります。多肉植物だけでなく、花や野菜にも被害を及ぼし、農業害虫としては有名な存在です。

例えば、ナスの一部がひび割れたように茶色っぽくなっているのを見たことはありませんか? それも、アザミウマの被害跡である可能性が高いです。

アザミウマには多くの種類がいますが、どの種も成虫で1〜2mmとかなり小さい虫なので、被害にあう前に気づくのはなかなかむずかしいかもしれません。

【葉に穴が開く】

・カタツムリ・ナメクジ

まるで穴あけパンチで穴を開けたように、穴が開いてしまっている場合には、カタツムリかナメクジのしわざであることが多いです。穴のサイズは、穴あけパンチよりは小さめで、驚くほど丸い形をしています。

これは、カタツムリ、ナメクジは、歯舌(しぜつ)と呼ばれるたくさんの細かい歯がついた舌で、葉をくり抜くように食べるからです。

次に挙げるヨトウムシやアオムシが葉を食べても穴が開くことはありますが、食べる量が多いため、丸い形にとどまることは少ないようです。

【葉が欠けている】

・ヨトウムシ、アオムシ

葉に穴が開くというより、葉の先端やサイドが欠けてボロボロになってしまった場合は、ヨトウムシやアオムシの被害であることが多いようです。

聞き慣れないヨトウムシという虫は、漢字で書くと「夜盗虫」。夜に活動するヨトウガというガの幼虫です。外見はチョウの幼虫であるアオムシにそっくりです。

ヨトウムシ、アオムシともに立派な成虫になるためにたくさん葉を食べるので、気づいたときには葉を全部食べられてしまうこともあります。

ヨトウムシの親であるヨトウガは、チョウ類とちがって夜に卵を産みつけるため、発見しにくくなります。ヨトウムシ、アオムシともに日中は土などに隠れていて夜に活動するため、知らないうちに葉を食べられてしまうのです。

「朝起きたら大切な多肉植物の葉が欠けてしまっていた!」という場合には、ヨトウムシ、アオムシのせいかもしれません。

 

【葉にキラキラとした跡がある】

・カタツムリ、ナメクジ

キラキラした白っぽい跡が多肉植物についていたら、カタツムリかナメクジが通った跡である可能性が高いです。

カタツムリ、ナメクジは、移動するときに体からムチンというタンパク質を含んだ粘液を出しています。線状に歩いた跡のようになっていれば、ほぼ間違いなく、カタツムリやナメクジの跡でしょう。

先に書いたようにカタツムリ、ナメクジは葉を食べて穴を開けてしまうこともあります。

もし葉を食べられる前に気がついたらラッキーだと思って、周辺を探してみてください。カタツムリ、ナメクジは、見つけたら取って処分しまうのが一番早い対処法です。

【葉に元気がない】

アブラムシ

葉に元気がないときは、アブラムシに限らず他の虫や病気が原因のこともあります。

ただ他の虫は、葉を食べたりフンを残したり、サインがあることが多いので、目立った痕跡がないときはアブラムシなのかもしれません。 

アブラムシはとても小さく、フンもわかりにくいです。吸汁性(葉を食べるのではなく汁を吸う性質)で葉に穴を開けることもないので、気づかぬうちに多肉植物ついていることがありえます。

黒いアブラムシであればすぐ気づくことができますが、緑色のアブラムシは葉と同化して気がつきにくいです。小さいものは1mmぐらいしかなく、よほど注意して見ないとわからないかもしれません。

アブラムシは多肉植物が好物というわけではなく、バラなど他の植物のガーデニングをしていると多肉にまで移ってしまうことがあるようです。

自宅の植物にアブラムシが発生したときは、多肉植物もしっかりチェックしましょう。

 

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今はネットでほとんどのことがわかる時代ですが、なかなか虫の詳しい情報を探すのは大変です。多肉植物を本格的に育てていくなら、このような本が1冊あると便利です。植物につく虫や病気が、症例の写真つきで対策も載っています。


 

多肉植物は鑑賞するためにお部屋に置くことも多く、たとえ虫が出ても、すぐに薬品を使う気にはなれないかもしれません。

実は、たくさんの鉢を管理しているような上級者の方ほど上手に薬品を使いこなしているのですが、今回は一部を除き、できるだけ薬に頼らない虫対策を紹介していきます。

なるべく薬に頼らない防虫対策とは?

【購入前・購入後にしっかり確認する】

多肉植物を購入する時にはできるだけ葉や株の根元を見て、虫がついていないことを確認しましょう。

多くの植物を扱うショップでは、観葉植物にいた虫が多肉植物の方へに移ってしまうことも考えられます。

購入後も、土の中に虫が隠れている可能性もありますので、買ってきた鉢のまま放置せず、株を再度チェックし、できれば土ごと植え替えをするのがおすすめです。

私は買ってきたばかりの苗に、カイガラムシが付いていたってことが過去2回ほどありました。なので購入したての鉢は虫が移動すると嫌なので、家の鉢と一緒にせず植え替えしてから一緒にします。

植え替えの際は以下で説明する【土ごと植え替える】の項目にあるように、予防できる薬品を混ぜると安心です。

  

【手作業でとり除く】  

 

どの虫も見つけ次第、手作業で駆除するのが一番手っ取り早い方法です。サインに気づいて早めに虫を見つければ、手で取り切ってしまうことも不可能ではありません。ビニール手袋や捨ててもいい軍手などをして取りましょう。

カイガラムシの幼虫は小さいので、ピンセットや爪楊枝を使うと取りやすいです。多肉植物で見つかるカイガラムシは幼虫が多いのですが、成虫はピンセットでは取りにくいので、古歯ブラシで、落とすようにします。

カイガラムシが他の多肉植物に移らないように、ビニール袋や広げた紙におさめながら、作業しましょう。

カタツムリ、ナメクジ、ヨトウムシ、アオムシなどは手で取る方が早いですが、苦手な場合はピンセットや割り箸を使うとやりやすいかもしれません。

取った虫をつぶすのを避けたいときには、紙コップに捕獲し、封をしてゴミに出す方法もあります。

 

【水をかける】 

流水で流れ落ちる性質があるのは、ハダニ、アブラムシです。カイガラムシの幼虫も、ある程度は水に流れるようです。

乾燥を好む多肉植物ですが、虫を駆除するためにも頭からシャワーで洗い流すように水やりをすると防虫対策につながります。

普段は水さしや腰水などで水やりをしている場合も、虫の対策をしたい場合には、シャワーや水をかけるようにしてみてください。

 

【土ごと植え替える】

どの虫も一度出てしまったら、また出やすくなると言われます。退治しても取りきれていなかったり、土の中に隠れていたりするからです。

一度虫がついた株は、まずは他の鉢とは離れたところに置き、早めに土ごと植え替えをするのがおすすめです。

土を入れ替えるときには、オルトランDXという錠剤を土に混ぜ込み、虫が来ないように予防したほうがいいでしょう。

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【表面の土を無機質な土に変える】

土に予防用のオルトランDXを混ぜ込むだけでなく、鉢の上部3cmぐらいの部分を無機質の土に替えておくと虫が隠れにくくなります。無機質な土は、有名なものでは「赤玉土」があります。他の種類でもかまいません。

栄養豊富な土は虫にとっても居心地がよいようです。ヨトウムシ、アオムシ、ナメクジなどが、寄りつきやすくなり、夜に隠れてしまうこともあります。

上の部分だけ無機質の土にすることで虫はつきにくくなくなりますし、多肉植物は根の張っている下の方に土があれば、問題なく育ちます。

この方法で、害虫ではありませんが、気になってしまうコバエの発生も抑えることができます。

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【防虫ネットを使う】

外に置いている多肉植物は、飛んでくる虫の標的にもなります。

羽のあるアザミウマや、卵を産みつけにくるヨトウガやチョウの侵入を防ぐには、防虫ネットが有効です。1mmぐらいしかないアザミウマを避けるためには、防虫ネットの網目は0.4〜1mmぐらいのものが適しています。

大げさなネットは大変、という場合には、100円ショップで売っている洗濯用のネットも、目が細かいものを選べば防虫ネットになります。多肉植物をつぶすことなく入れられるような立体的なものを選ぶといいでしょう。

たくさんの鉢を管理している方向けには、棚ごと包むような大きな防虫ネットも販売されています。

小さい種は1mmぐらいしかないアザミウマを避けるためには、防虫ネットの網目は0.4〜1mmぐらいのものが適しています。

【粘着テープを活用する】

アブラムシ、ハダニがいるのを見つけたら、粘着テープを当てれば簡単に取れます。弱めの粘着力のものを選べば、多肉植物を傷める心配もありません。

ただ、ハダニは多肉植物には隠れる場所がたくさんあるからなのか、見つけることはなかなか難しく、被害にあってから気づくことが多いです。

ハダニは赤っぽく1mmぐらいの虫なので、もし見つけられたら広がる前に取ってしまいましょう。

もう一つ、粘着テープが有効な虫は、アザミウマです。アザミウマは青や黄色に強く惹かれる性質があります。100円ショップでも手に入る青や黄色の粘着テープを丸めてそばに置けば、アザミウマの罠になります。

鉢がぎっしりで丸めたテープを置けないときは、割り箸と粘着テープで手作りした“粘着板”を挿すのもおすすめです。

【木酢液(もくさくえき)を使う】 

木酢液は、植物を元気にさせるパワーのある特殊な液です。木を燃やした時に出る蒸気を元に作られていて、土壌を豊かにする微生物を増やす効果があります。植物の種類にもよりますが、300倍程度に薄めて、土に撒いたり植物に散布することで効果を発揮します。

木酢液を適切に使うと、植物の免疫力が上がり、葉の表面がツヤツヤと丈夫になってくると言われます。ツヤツヤしたコーティングのような部分は「クチクラ層」と呼ばれます。

木酢液は直接虫に効くわけではありませんが、虫に襲われにくい丈夫な状態にすることで、虫被害を防ぐことができるかもしれません。虫だけでなく病気にも強くなるので、強く丈夫な苗に育てることができます。

【ベニカXファインスプレーを使う】

最後に、持っておいて損はない殺虫スプレーをご紹介します。「ベニカXファインスプレー」は多肉植物についてしまう虫全般に有効で、虫が出たときにスプレーすれば速攻で退治ができます。

また、虫を予防したいときは多肉植物に直接のスプレーすれば、一ヶ月間予防の効果が持続します。

欠点の見当たらない優れたスプレーなので、常備しておくことをお勧めします。

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おわりに

多肉植物の害虫の症例や、薬に頼りすぎないおすすめの対策をご紹介してきました。

人によっては、多肉植物を育てていて一度も虫を見たことがないという方もいるのですが、いつ出てしまうかわからないのが「虫」です。

害虫のサインを知り、早めに対策をすれば、大切な多肉植物を枯らすことなく退治ができるはずです。

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